愛犬の様子がおかしいと思ったときに、すぐに動物病院に連れて行くべきか、
少し様子を見るべきなのか悩んでしまうかもしれません。
一刻も早い治療が必要な場合もあるので、今回は緊急症状についてご紹介していきます。
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犬の発熱
考えられる病気は熱中症や感染症、気管支炎、肺炎、中毒などです。
犬の平熱は37.5~39度で、人間に比べると高いです。
熱中症や重度の感染症を発症すると42度以上の高熱が出ます。
体温が41度を超えると急激な脱水症状を起こします。
この場合はすぐに動物病院に連れて行き診てもらう必要があります。
いつもより元気がなく、食欲も減退して、飼い主が呼んでも動こうとしなかたり、動いたと思ったらよろよろ歩いてきたりするようなら発熱しているかもしれません。
また、冬場でも換気の悪い狭い部屋の中で暖房やストーブをつけるなどして、部屋の温度と湿度が高くなると熱中症を引き起こす可能性があります。
犬に黄疸が見られる
考えられる病気は肝臓疾患、腸管閉塞、膵炎、バベシア、レプトスピラ、溶血などがあります。
目の白い部分や歯茎、被毛の薄い部分の皮膚がいつもと比べて黄色っぽかったり、オレンジ色っぽい場合は黄疸が考えられます。
また、尿の色が濃い黄色になることもあり、元気消失、食欲不振、貧血などの他の症状を伴うこともあります。
黄疸が見られた場合は緊急症状のため早めに動物病院に連れて行きましょう。
また、全身性の内出血があったり、血液中の血小板が減少していると、赤から紫の斑がお腹や体中に出てくることがあります。
吐血など大量の出血がある前に見られることもあります。
愛犬の呼吸が苦しそう
考えられる病気は肺水腫、肺炎、胸水、咽喉頭麻痺、誤食、器官の気道閉塞などがあります。
上を見上げるようにハァハァとあえぎ、呼吸が早い場合は、肺や胸、器官や食道になんらかのトラブルが起こっている可能性が考えられます。
また、血液を送り出し心臓に異常が生じると呼吸困難になります。
舌の色をチェックし紫色であれば酸素不足で窒息状態、ピンクと紫の間のような色の場合は肺水腫を起こしている可能性もあります。
呼吸の異常を感じた場合は回数だけでなく、お腹の動きや呼吸に伴って音が聞こえるか観察しておきましょう。
また、電気コードを噛んで感電した場合や漂白剤やカビ剤、ペンキなどの揮発性ガスを吸い込んだ場合も、それが原因で肺水腫を招くことがあります。
症状が出ることなく24時間後の呼吸困難になり命を落とすケースがありますので、気付いたらすぐに動物病院に連れて行ってください。
愛犬が排尿できていない
考えられる病気は急性膀胱炎や尿道閉塞です。
頻繁にトイレに行きたがり、排尿姿勢するが少ししか出なかったり、全くでなかったりします。
これは結石が尿道に詰まっているなどの何らの原因で排尿ができずにいる。
オス・メスともに尿道閉塞などで尿が出ない症状は突然起こるケースが多いです。
朝そのような症状が見られたのであれば、半日程度は様子を見てもいいが、夕方になっても出ない場合は、動物病院へ連れて行くべきです。
まったく尿が出ない状態が4日以上続くと命を落とす危険性もあるため、早めに動物病院に連れていき、原因を明らかにして処置してもらいましょう。
愛犬のお腹が急に膨れてきた
考えられる病気は急性胃拡張、腹腔内の急性の出血、急性膵臓炎、腹水などです。
散歩後や食後なら胃拡張を起こしている可能性が考えられます。
また、食事と関連していないのであれば、腹腔内の腫瘍が破裂して出血しお腹に溜まっている、または、尿がたまっている、臓器が腫れているなどのケースもあります。
お腹が急に膨れるということは、犬自身も苦しいはずです。
動物病院に連れて行かないと数時間で命を落とす可能性もあります。
お腹が膨れていなくて、急に元気がなくなり、お腹を触るとカチカチに硬く張っていたり、犬が痛がる場合も緊急症状と考えて動物病院へ早めに連れて行きましょう。
愛犬が まっすぐ歩かない
考えられる病気は脳神経障害、重度の貧血、椎間板ヘルニアなどです。
さっきまで普通に歩いていた愛犬が突然ふらついてまっすぐ歩けず、足がもつれるようならば、
動物病院で検査を受け、問題の程度と原因をできるだけ明らかにしておきましょう。
意識がありふらついているようならば一度歯茎の色もチェックしてみましょう。
いつもよりも白っぽくなっていたら貧血を起こしている可能性があります。
しばらく様子を見て治らないようでしたら、動物病院に連れて行きましょう。
意識がなく横たわり、動けない、立てないような状態の場合はすぐに動物病院に連れて行きましょう。
愛犬が目をしょぼしょぼさせる
考えられる病気は角膜炎や緑内障などです。
角膜炎では、白眼部分の充血、床や前足に目をこすりつけようとしたり、
痛がりしばしばさせたり、涙や目やにで目の周りが汚れたりします。
緑内障でも目の痛みによって目をしょぼしょぼさせたり、目を細めたり、閉じたままのなる、涙が多くなる、ひどい充血が起こるなどの症状が見られます。
緑内障は発症してから失明するまでが早い病気なので早期発見・早期治療が重要となってきます。
症状が見られた場合はその日のうちに動物病院で診てもらいましょう。
気付いたのが夜遅くの場合でもすぐに動物病院で診てもらった方が良いでしょう。
愛犬にけいれん発作が続いている
考えられる病気はてんかん、脳炎、脳腫瘍などの脳疾患。中毒、低血糖症、尿毒症などです。
けいれん発作が起こっても、5分以内におさまりケロッとしているのであれば
しばらく様子をみても良いでしょう。
5分以上たってもけいれんおさまらず、意識がない場合は、少しでも早く対応する必要があります。
けいれんが1~2時間続けば、命に関わりますのでまずは動物病院に電話を入れて指示を仰ぎましょう。
また、突然意識を失った場合も何かしらの異常があると考えましょう。
1分以内に起き上がって、そのまま普段通り変わらないようであれば様子を見てもいいですが、2〜3分経っても起きない、悲鳴を上げてから倒れたのであればすぐに動物病院で診てもらいましょう。
愛犬に大量の出血がある
考えられる病気は鼻血であれば、鼻腔腺がん、重度の鼻炎や歯周病などです。
もし血を吐いた場合は、胃腸系のがん、重度の胃炎、血小板減少症などです。
血尿が見られた場合は、膀胱炎や膀胱がん、前立腺肥大などが考えられます。
ケガで大量出血している場合、貧血を起こす可能性がありますので早めに受診するようにしましょう。
鼻血は回数と量にもよります。くしゃみとともに飛び出すようなら早めに受診しましょう。
血を吐く場合も、出血した場所によって吐き方が違います。
ですが、飼い主さんには区別がつけにくいので、血を吐いたら、量に関係に関係なくすぐに受診しましょう。
また、真っ赤な血尿が出た場合もそのままにしておくと貧血を起こすので緊急症状となります。
この場合も様子見をせずにすぐに動物病院で診てもらいましょう。
誤飲誤食
少し目を話している間に愛犬が何かを食べてしまった、何を飲み込んだかわからないけど、グッタリしているというときは早めに動物病院で診てもらいましょう。
ネギ類やチョコレートなどは犬が食べると中毒を起こす代表的なものです。
食べ物以外でもいつも遊んでいたボールやひも等を飲み込んでしまうと危険です。
食べてしまわないように遊ばない時はなおすようにしましょう。
散歩中の拾い食いにも注意が必要です。
散歩コースに何もないことを確認しましょう。
まとめ
愛犬の様子が少しでもおかしいと思ったら、早めに動物病院で診てもらうようにしましょう。
症状が悪化すればそれだけ様々な検査が必要になったり、合併症を引き起こす可能性があります。
愛犬が緊急症状なのかわからない場合は、まずかかりつけの動物病院に電話で相談しましょう。
愛犬の症状を詳しく説明し、連れて行くべきなのか様子をみてから連れて行くべきなのか判断してもらいましょう。