愛犬の健康維持・病気と老化予防に大切な栄養素とおすすめの食材

犬も人間と同じように、年齢に合わせた栄養管理を行うことで、いつまでも健康に暮らしていくことができます。飼い犬は自分で食事を選ぶことができないので、病気の予防や急激な老化を防ぐためには飼い主の気配りが必要です。

今回は犬の年齢に応じて必要になる栄養素や食材などをご紹介します。

犬に必要な栄養素は

人間も犬も必要な栄養素の基本は同じです。犬の栄養素について考える時は、年齢を問わず六大栄養素をバランスよく摂取できているかを確認します。

六大栄養素とは

生きていくうえで欠かせない重要な栄養素を6つに分けたもので、水・たんぱく質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラルを指します。

生命維持に最も大切で、成犬体重の60~70%をしめています。体温調節や消化に関わる役割を持っています。

愛犬の体重に応じてあげる量を調整しましょう。

たんぱく質(アミノ酸 )

筋肉の成長及び維持、皮膚や被毛、内臓を作ったり、酵素として体の調子を整えたりする栄養素です。

ドッグフードやお肉で摂取します。

脂質

エネルギー源として使われます。また、脂溶性ビタミンの吸収をたすけたり、ホルモンや神経組織や細胞膜の原料となる栄養素でもあります。

炭水化物

動物が消化できる「デンプン」と消化できない「食物繊維」に分けられます。デンプンは小腸で酵素により糖質に変わり、体にエネルギーを供給します。食物繊維は腸内細菌の栄養源になったり、腸の蠕動運動を促すなど腸の健康に役立ちます。

ドッグフードと合わせて少量のご飯を与えるといいでしょう(玄米や雑穀米は消化に悪いので控えてください)。

ビタミン

体の機能や代謝を調整するために欠かせない栄養素です。

水分も多く取れるオレンジなどがおすすめです。ただし、糖分も多いので与えすぎには注意しましょう。

ミネラル

動物の体を構成する元素のうち、酸素・窒素・炭素・水素を除いたものすべてです。身体機能の維持や調節に必要な栄養素です。

幼犬期~成長期の栄養管理

成長の著しい時期のため、体を作るたんぱく質、脂質を中心にカルシウムやリンなどのミネラルなどをバランスよく摂取することが重要です。

また、未熟な消化器の成長のために乳酸菌やビフィズス菌などの腸内善玉菌を増やすとともに、腸粘膜細胞のエネルギーとなるオリゴ糖を摂取することも大切です。

成犬期の栄養管理

六大栄養素をバランスよくとりながら、生活環境によって必要な栄養素や食事量を検討することが大切です。犬種や年齢だけではなく個体差にあった食事の量や質を調整しましょう。避妊・去勢手術をした犬は太りやすい傾向になるため、注意が必要です。

老犬期の栄養管理

生活に必要とするエネルギー量が減ってくるため、量を減らしたり脂肪分を少なめにしましょう。活性酸素に対抗する酵素を作る働きが落ちてくるので、抗酸化成分のビタミンE、ビタミンC、タウリンなどを補います。また、弱ってくる関節の為にグルコサミンやコンドロイチンを補うことも大切です。成犬期以上に個体差が出てくるので、衰えが出て来た部分をケアしてあげるようにしましょう。

老犬期の健康維持に役立つおすすめの食材

老犬は消化機能が衰えてくると食事の量が減ったり、好き嫌いが出てきたりして、十分な栄養を摂れなくなってくることがあります。健康を維持するために、ドッグフードなどの食事に少し足すことのできる食材をご紹介します。

良質な脂質を含む食材

生物が健康でいるためには個々の細胞が丈夫でいることが重要です。細胞膜は脂質で出来ているため、良い脂質が必要です。良い脂質とはオメガ3脂肪酸を多く含むオイルの事です。亜麻仁油、サーモンオイルなどを生のまま食事にほんの数滴加えてみましょう。

抗酸化栄養素を含む食材

本来は体を守るために働いている活性酸素ですが、過剰になると細胞を傷つけます。細胞の中にある遺伝子が傷つくと、がん細胞を増やすことになります。これを防ぐためには、抗酸化作用を高める抗酸化栄養素を摂ることがおすすめです。かぼちゃ、にんじん、小松菜、ブロッコリーなどの野菜に多く含まれています。

葉酸を含む食材

葉酸はビタミンB群の一つで、血液や細胞を作るときに必要な栄養素です。またDNAを修復したり、正常に新陳代謝が行えるようサポートしたりする働きが期待できます。レバーには多く含まれていますが、レバーには過剰摂取に気を付けなければいけないビタミンAが豊富なので、与え過ぎないように注意して下さい。含まれている量は少ないですが、野菜を使ってとることが手軽な方法です。

[葉酸を含むおすすめの食材]

  • アスパラガス
  • 春菊
  • ブロッコリー
  • ちんげん菜

まとめ

犬の健康を維持するためには毎日の食事が基本です。そして、体の機能を高める栄養素が含まれた食材を上手に取り入れることは、飼い主ができる大切なケアです。少しの工夫で、犬にとってストレスが少なく、健康で長生きできるように続けていきたいですね。

投稿を作成しました 39

関連投稿

検索語を上に入力し、 Enter キーを押して検索します。キャンセルするには ESC を押してください。

トップに戻る