犬のマダニ被害と症状。飲み薬や病院に行く時期は?

毎日のお散歩の中で天気が良い時期は、外で過ごす時間も回数も増えてきます。
それに伴い、マダニと遭遇する危険性も増えて、寄生する可能性が高まってきます。
愛犬をマダニから守るにはどうすればいいのか。
ここで理解していきましょう。

マダニってどんな虫?

一言でいえばマダニは肉眼でわかる大型のダニです。
公園や河川敷、あぜ道、山林。草むらがあるところならどこにでもひそんでいます。
草の先や枝の先などにマダニが待機し、犬の体温や呼気中の二酸化炭素に反応して動物の体に移動して寄生します。
栄養源である血液を吸う際に唾液を注入して吸血するため唾液中に含まれる様々な病原菌が体内に侵入します。
体長は未吸血の成ダニで3~8mm位です。ですが、吸血するとその10倍くらいまで膨れ上がります。
吸血する際は唾液に含まれる酵素で皮膚を溶かしながら、頭部を皮膚に食い込ませ咬みつき、簡単に離れられないように、
唾液とともに分泌されるセメント様物質が、マダニの体を皮膚に固定させます。

マダニが犬に引き起こす被害と症状とは?

吸血による痒みと痛みによるストレスなどが起こり、、貧血や皮膚炎、犬バベシア症を引き起こします。
その他にも人獣共通感染症でもあるため私たち人間にも寄生します。ただし、犬から直接感染することはありません。
マダニに吸血された犬は、バベシアという赤血球に寄生する原虫に感染することがあり、激しい貧血の原因になります。また、足の裏や爪の間に寄生した場合は歩行困難になることもあります。
マダニの唾液が吸血する際に犬の体内に入り炎症やアレルギー反応が起こって、強い痒みや患部が腫れたりします。損傷された皮膚に細菌が入り、化膿する場合もあります。

マダニが媒介するバベシア症って?

バベシア症とは、バベシアと呼ばれる小さな原虫という寄生虫が、血液中の赤血球に寄生し、赤血球を壊しながら、増殖していき重度の進行性貧血が生じることをバベシア症と言います。

症状は、元気食欲の消失、運動不耐、発熱、粘膜蒼白、嘔吐、黄疸などさまざまな症状が認められます。
貧血が重度である場合は、全血輸血を行う必要があります。

予防するためには?

月1回のお薬で予防・治療ができます。

お肉タイプ

お肉タイプは月に1回飲ませるお薬です。効果は1ヶ月持続し、投与後すぐのシャンプーも可能です。
臭いに敏感な犬にお勧めです。
ただし、犬が吐き出してしまうこともありますので、飲ませたあと吐き出していないか少し様子を見ておきましょう。

スポットタイプ

月に1度首筋に垂らしておくだけでマダニに対しては1カ月効果が持続します。
ただ、スポットタイプはすぐにシャンプーができない事と付けた部分の毛が固まってしまうことがあります。

スプレータイプ

全身に噴霧するタイプの駆除剤です。効果は1カ月持続します。
生後2日齢の子犬や子猫への投与が可能です。
シャンプーはすぐにはできず、2日間は間を空ける必要があります。

散歩後のブラッシング

マダニは吸血するまでに時間が掛かります。
そのため散歩から帰ってきたらブラッシングをしてあげることにより、大半を除去することが可能です。
また、指先や顔周り、耳の中などに寄生しやすいのでしっかりチェックしてあげましょう。

愛犬のマダニ対策はいつから?

予防は一年中した方が安全です。ノミもマダニも一年中生息しています。
マダニは梅雨の時期と秋の2回が感染のピークです。ですが、一年中生息しているので、一年を通して予防をしておいた方が安全です。
また、気温が13度を超えると活動的になる時期ですが、真冬での被害も出ているため一年を通しての予防がお勧めです。
月に1回の投薬で愛犬の健康を守っていきましょう。

犬から人にも移るの!?

私たち人間がマダニに咬まれると感染する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」があります。
西日本で多くみられ、春から秋にかけて多く発生しています。
6~14日間の潜伏期間があり、発熱や倦怠感、頭痛などの症状が出ることで発症することが多く、嘔吐や下痢、腹痛などの消化器症状が出た後に、リンパ腫肥大になるケースがあります。
治療法も対症療法しかなく、もし、マダニに咬まれた場合は発熱に注意し、発熱した場合は、速やかに医療機関へ受診しましょう。

人間にはワクチンがないので、咬まれないように対策をする必要があります。
野外で草むらに入る時は、長袖、長ズボン、首にはタオルを巻くなどして対策をしていきましょう。
マダニが服についている場合は素手で取らずにガムテープなどで取り除きましょう。
また、咬まれた場合も安易に潰さず、マダニの口器を皮内に残さないためにも無理やり取らないようにしましょう。
速やかに皮膚科などの医療機関に行き、取り除いてもらうようにしましょう。

まとめ

マダニは犬や私たちにとって深刻な問題をもたらす外部寄生虫で、適切な対策や予防が必要となります。
愛犬がマダニに咬まれないためにも早めの対策を心がけましょう。
そして、一時的な駆除だけでなく定期的に継続し、愛犬を守っていきましょう。

今ではいろんなタイプの予防薬がでています。
その子その子に合った予防薬は必ずあるはずです。
月に一度の予防で愛犬だけでなく、私たちの体も守っていきましょう。

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