猫がご飯を吐く原因は?危険な食事の嘔吐とそうでない場合の見分け方

猫は、他のペットと比較して「吐くことが多い」と言われます。とはいっても、飼い主さんにとっては気になりますよね。嘔吐した時でも、様子見で大丈夫な場合と、病院に行く必要がある場合があり、飼い主さんは病院に連れていくべき時をきちんと判断しなければなりません。 今回は、猫が吐く理由と、吐いた時どのように判断したら良いのか、チェックするポイントについてご紹介します。

猫が吐く理由は?

猫がご飯を吐く理由としては、大きく次の3つが考えられます。

早食いや食べ過ぎで吐く

餌の早食いや、一気にたくさん食べたという時に猫が吐くことがあります。

新しい餌に変えた時に、慣れていないために食べ過ぎて、消化が追いつかずに吐いてしまうということが考えられます。また、ドライフードを食べた後に水を大量に飲むと、餌の種類によっては胃の中で急激に膨れるため、嘔吐してしまうこともあります。

その他、食べた後すぐに遊んだり走り回ったりして、まだ消化されていない餌を吐いてしまうこともあるようです。

異物を飲み込んだため吐く

餌ではなく、食べ物以外の何かを飲み込んでしまった時に、体外に出そうとして吐く場合もあります。例えば、猫用おもちゃのかけらや、輪ゴムなどといった小さい物などは、猫が遊んでいるうちに飲み込んでしまう可能性があります。

また、異物だけではなく、毒物を舐めたり飲み込んだりした場合にも、猫の体が反射を起こして、体外に吐いて出そうとします。家庭用の洗剤や薬品などを舐めてしまった時にも、嘔吐が見られます。

病気の症状の一つとして吐く

病気にかかっているため、嘔吐の症状が出ることがあります。

吐く病気として考えられるものは、寄生虫、熱中症、胃腸炎のほか、餌による中毒やアレルギー、さらにガンなどの悪性腫瘍によるものなど、その他にもたくさんの原因があります。

様子を見ても大丈夫な猫の嘔吐

下記のような嘔吐であれば、様子を見てもいいと考えられます。

嘔吐の回数が週に1回程度

猫は獲物を捕えた後、噛みちぎって丸呑みします。そのため、食べたものに異常があればすぐに吐き出すことができるようになっています。吐いても元気で食欲もあれば、問題ない状態です。頻繁でなければ様子見でいいでしょう。

食事のすぐ後に吐く

餌を急いでたくさん食べたりした後に吐いてしまっても、元気で食欲も落ちていないようであれば、問題ないと言えるでしょう。

病院に行く必要がある猫の嘔吐(1つでもあれば獣医師に相談を)

激しく吐いている、何回も吐く、元気も食欲もない、吐く動作だけだがそれが頻繁で元気もない、吐いたものに血が多く混じっている、脱水して皮膚に張りがなく目がくぼむ

毎日1回でも数日以上続く、吐いていて徐々にやせてきた、虫を吐いている、中毒の可能性がある。

何度も吐く場合は要注意

1日のうちに何度も吐いているのであれば、内容物が餌や毛玉であっても、猫に何か異常があると判断しましょう。激しく吐く場合は、食品のアレルギーや誤飲誤食による中毒、内分泌疾患、病気など、たくさんの原因が考えられます。

何も出てこない時は誤飲の可能性も

吐こうとしているのに何も出てこない、という場合には、誤飲してしまった何かが詰まっている可能性もあります。または、別の原因で気分が悪い、喉に異常を感じているなどといったことも考えられます。

血が混ざっている時は消化器系の病気や誤飲

吐いたものに血が混ざっていれば、消化器系の病気が疑われるので、できるだけ早く動物病院に連れていく必要があります。異物を飲み込んだ時に、喉や胃などが傷ついてしまった可能性もあります。色は赤い鮮血の時もあれば、黒っぽい時もありますが、どちらでも危険な状態であることは同じです。

猫が吐いた時にチェックするポイント

猫が吐いた時に、飼い主さんは猫の様子と吐いた物をチェックする必要があります。

チェックするべきポイントは、次の3つがあげられます。

吐瀉物の内容

どんなものを吐いたのかを必ず確認しましょう。

フードだけ、フードと毛玉、毛玉だけ、異物があるかなど、どんなものを吐いたかをチェックします。さらに、胃液や血液が混ざっているかどうかも確認しましょう。白い泡状だったり透明であったり、黄色い液体であったりと、出てきた液体の色や状態をチェックします。写真を撮っておいて獣医さんに見せるのもいいでしょう

吐いたものの中に虫がいれば、寄生虫に感染していることがわかります。

1日に吐いた回数と吐いた時間

回数や時間はいつごろかなどをメモしておくと、より状況がわかります。

何度も吐いているとすれば、病気か、または何か異物を吐ききれずに嘔吐を繰り返しているのではないかと予想されます。

吐いた時や後の猫の様子

吐いている時の様子も、しっかり観察しましょう。

嘔吐した後、猫がケロッとして元気なのか、ぐったりして元気がないのかといった状況もよく見ておきましょう。また、下痢など別の症状もあるかどうかも観察しましょう。

状況をしっかりチェックすることで、動物病院で獣医さんに詳しく説明しやすくなります。

吐瀉物の色で危険かを判断するポイント

黄色い液体を吐いた場合

空腹時に、本来十二指腸に分泌される胆汁が胃まで逆流し、胃粘膜が刺激されたことで嘔吐が起きます。ごはんをあげる時間の調整で改善されない場合は、胆汁嘔吐症候群の疑いがあります。心配な場合は、診察を受けたほうがいいでしょう。

透明な液体や白い泡を吐いた場合

透明な液体は胃液であることが多く、ときには泡が混じっていることもあります。

黄色い液体の胆汁と同様に、空腹が原因で吐くことが多いです。しかし、繰り返し吐くようであれば、胃炎や食道炎を起こし、吐しゃ物に血が混じるようになります。

ピンク色~赤い液体を吐いた場合

「赤」というと血液を連想し、消化器官からの出血と考えがちですが、ピンク色、また少量の赤色であれば、胃や食道、または歯茎など口からの出血です。猫回虫症や異物の誤飲による嘔吐でも血が混ざることがあるので、吐瀉物に虫や異物が混ざってないか確認しましょう。また、何度も繰り返す嘔吐により、胃や食道の粘膜が傷ついて出血することもあります。

暗赤色・コーヒー残渣様の液体を吐いた場合

胃や十二指腸で出血が起きると、暗赤色、茶色にコーヒー残渣のような沈殿物を含む液体を吐きます。胃や十二指腸の潰瘍が原因で、同時に黒いタール状の便が出ます。また、小腸からの吐しゃ物からは便臭がします。

まとめ

猫が吐く場合、餌が関係していることもあれば、それ以外のことが原因の場合もあります。

猫はよく吐く動物と言われていても、問題ない時ばかりではないので、吐いた時に異常があれば早めに動物病院に連れていくようにしてください。

病気など体の異常がないとわかれば、フードや環境の問題がある可能性がありますので、獣医さんと相談しながら改善していきましょう。

猫が吐いた時には慌てず、よく状態を観察して、猫の健康に気をつけるようにしてくださいね。

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